英語の先生がzoomでレッスンをしようとするとき、何から始めたらよいのか

 

これからZoomレッスンをしてみようという方のヒントになるようにと始めた連載です。お役に立てたら幸いです。

 

Zoomでレッスンシリーズ (本ブログ以外のリンク先は別ウィンドウで開きます)

 

今回は、3回目。

 

Zoomでできることはわかったし、ホストとしてもなんとなくいけそう。そうしたらすぐレッスンで使ってみよう。

オーライ、それもアリ(笑)

できちゃう人はできちゃう。そうしてうまくいったこと、いかなかったことを振り返りながら、次のレッスンで改善していく。そういった先生方をこの数日で何人も拝見しています。英語の先生ってクリエイティブでチャレンジング、精神的にもタフな方が多くてすごいなぁとよく感じます。

 

うまくいくには条件があると思います。

一番最初に挙げるなら、運がいいこと(笑)

といっても始まらないので他の条件をあげると、次のようなことかと考えます。

 

・先生にホストになれる環境がそろっている。

情報の送り手としてインフラが整っていること。PC・タブレット・スマホのいずれかとネット環境が必要です。先生のネット環境はとても大事で、十分安定した通信速度がないと、音声が途切れてしまいます。スキル云々についてはこれは使いたいという思い次第!

・生徒の家庭にオンラインレッスンを受ける環境がそろっている。

もちろん双方向で行うレッスンですから、生徒さんの家庭にも先生と同様の環境が必要です。落ち着いてレッスンを受けられるような部屋で受けていただくことも大切ですね。マイクの性能は割といいので、生活音を結構拾います。グループレッスンであれば、みんながミュートOFFの状態だと結構なノイズになりかねません。

さらに、保護者の方の理解が必要です。オンラインレッスンをすることに加え、保護者の方がスマホなどの機器に対して、苦手感や忌避感を持っているとブレーキになることもあります。そしてありがちなのは、保護者の方がいない時に使用できるかどうか。生徒さんの年齢にもよると思いますが、保護者の方がつきっきりでレッスンということはないでしょうが、保護者の方のスマホを使うということはあると思います。それが可能かどうかはご家庭によります。この辺りは状況を鑑みて、理解を求めるか、オンラインレッスンを見送るか決めたいところです。

・先生がオンラインで指導できる。

少人数のレッスンならば、普段と同じような感覚でレッスンを進めることができるんじゃないかと思います。人数が多い場合はちょっと工夫がいるなと感じます。Zoomならではのよさもあれば、実際に会ってレッスンするのにはかなわないことも。

具体的にどんな準備をすればいいか、どんな機能を使うといいかは、連載ブログ『レッスンの準備』の回で詳しくお伝えしたいと思います。

 

 

今回は、Zoomレッスンをするとして、生徒さんの年齢、人数、レッスン時間の長さについて、どんなことを考慮するといいかということをお伝えします。そのうえで自分でどんなレッスンをしたいかイメージできたら、よりレッスンを始めやすくなるんじゃないかなぁ。^^

 

 

 

 

 

1. 何歳からできる?

 

ちびっこから大人までOK。

ただし、ちびっこは接続するのに保護者の手を借りることになります。小学校中高学年以上ならば自分でもなんとかできますが、トラブルが起きた時に対処は難しいこともあるでしょう。中学生は自分ですべてできるって子も結構います。親御さんよりも(笑) ただ、機器の使用に関してはご家庭の使用ルールもあるでしょうから、できるといっても保護者の方が在宅の時に限定されることも多々あり。

ちびっこは保護者の方の目の届くところで、操作に心配のない年齢は始まりの時間は保護者がいる時にというのが多いですね。お母さんがお仕事や家事で忙しい時間帯はご負担をかけることもあります。

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2. 何人でレッスンする?

 

マンツーマンは何ら問題がありません。2、3人でも大丈夫。普通に会話するくらいの感覚の人数なら集中力も十分にもつでしょう。

グループレッスンは、一概に言えませんが、私は5、6人を境にどうしようかな~といつも悩みます。声だけですぐ相手を特定できるかどうか、生徒さんたちの様子に気を配れるかってことで。6人を超えると名前の表示やミュートのON/OFFといった機能を使う他、集中がそれないようにする声かけやレッスンの工夫がいるなと感じます。

会話でのやりとり、Zoomの共有機能使ったアクティビティが中心になるかな。教材を教示させたり、動画を流したり、ipadのアプリやブラウザを活用したりなどの引き出しを持っていると、普段のレッスンとまた違ったZoomならではのよさが生きるでしょう。

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3. レッスンの長さはどれくらい?

 

マンツーマン、2、3人ならば通常と同じで大丈夫でしょう。

 

グループレッスンでも通常のレッスンと同じことをしようとすると、やはり同じだけ時間はかかるでしょう。慣れるまではもっとかかるかも。それすら楽しめるものですが、もたもた感があると保護者の方は心配されるかもしれません。Zoomでも普段と同じくらい価値のあるレッスンをと思ってらっしゃるでしょうから。普段のレッスンを踏襲するのも手ですが、Zoomの機能を生かして集中がもつようなものを取り込むといいかもしれません。

Zoomでのレッスンは、普段の楽しさやきめ細やかさを維持しようとすると、盛りだくさんになりがちでとっても疲れます(笑) 同じ空間にいてその空間の空気を五感で感じ取りながら進めるレッスンと、オンラインで視覚と聴覚が中心となるレッスンでは間の感じ方が違うものです。Zoomの共有機能を生かして視聴覚教材をうまく使いたいですね。

 

幼児さん、小学生のレッスンは40分~1時間で設定されているところが多いのではないでしょうか。これはこのままで大丈夫かなと思います。接続でももたつくこともありますから。

 

小学生高学年や中学生はもう少し長く80分~120分くらいでしょうか。これはクラスの顔触れや指導内容を鑑みて、同じ長さでやる、時間を短縮する、内容を分けて回数を増やす、など考えてみるといいと思います。

時間が長いと、中には集中が続かないお子さんもいるでしょう。そういう場合はまずレッスンの内容を振り返ることから。集中が続かないの原因がレッスンの内容でなくオンラインレッスンという形態にありそうなら、少人数対応にするか、時間を短くするなどの配慮が必要かなと思います。レッスンを試してみて、頻繁に画面からいなくなる(笑)場合は考慮を。聴覚からのインプットの割合が増えますので、耳を鍛えるにはいいチャンスですが、そこが弱いお子さんにはフォローできない環境だともったいない時間になりかねません。普段から生徒さんたちをよくみている先生がレッスンの形態を提案されるといいと思います。

中高生はLINE文化になじんでいる子も結構いて、オンラインで空間を共有するのが上手だなと感じることがあります。うちの息子たちも、テスト期間などに「友達といっしょに勉強する」といって夜間に友達とLINEでつながった状態で勉強することもあります。それでちゃんと実につながるのかどうかはさておき(笑)、そういう時は無言でも同じような課題をやりながら、必要時に声を掛け合うという、さながら同じ場所で勉強しているような感覚を受けます。これが今どきの子なのでしょうか(笑)

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4. 通信速度を測ってみよう。

 

自宅のネット環境のよしあしが分からない場合、まず通信速度を測ってみましょう。Wi-Fi環境がある家庭が多い中、その通信速度を把握している人はそんなに多くないと思います。

自分がレッスンをしたいと考えている場所に使用する予定の機器を置いて、その通信速度を測ります。昨今の通信事情を考えるとまず大丈夫だと思いますが、ホストして念のため。

一般的には回線が混んでいない時間帯に測定するものですが、どうせなら混んでいる時間にやるといいかもしれませんね。そうすると混んでいる状態でも大丈夫かどうか確認できます。レッスンは夕方近くから夜にかけて行うところが多いと思います。混んでいく時間かな。夜9~10時ごろは通信が一番混んでいるといわれています。

 

「インターネット速度」と検索していただくと、いろいろな測定サイトがヒットします。今回ご紹介するのは私がよく利用しているサイトです。

 

インターネット回線の速度テスト Fast.com
https://fast.com/ja/

 

インターネット回線の速度テスト SPEEDTEST
https://www.speedtest.net/

 

Fast.comではサイトに移動したらすぐに通信速度を測ってくれます。

通信というのは、行ったり来たりの往復です。この最初に現れる数字はダウンロードの速度です。送られてくる情報を受け取るスピードですね。送る方のスピードはダウンロードの速度を測った後に現れる<詳細>ボタンを選ぶと表示されます。これがアップロードの速度です。

SPEEDTESTではサイトに移動した後<GO>を選べば、ダウンロード・アップロードとも通信速度を測ってくれます。

どちらを使ってもいいですが、両方で測って似たような数字が出れば大体のところが把握できます。

 

Zoom公式の推奨はグループビデオ通話の場合:高品質ビデオの場合は600kbps/1.2Mbps(上り/下り)ギャラリービューの場合:1.5Mbps/1.5Mbps(上り/下り)とあります。実際的には、だいたい通信速度が15Mbps以上あれば使用できるでしょう。今は大抵のご家庭は光回線でもっと大きな数値が出ると思います。であれば一安心です。

 

もし、速度が遅いようでしたら、まずは家の中のほかの場所に移動してみましょう。ルーターという機器のそばであれば速度は改善するかもしれません。ルータはインターネットと家庭内の機器をつなぐもので、スマホやタブレットは無線でつながっています。PCもケーブルにつながっていなければ無線です。無線ですからその信号を遮蔽したり、減衰したりするものがなければ通信速度は上がると思います。

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こちらは追記しました。
Zoomについて知りたいことを探しやすいサイトです。

ZOOM + a
Web会議システムZoom と 授業支援システムを使った遠隔授業を行うためのページ
https://zoom.les.cmc.osaka-u.ac.jp/

 

次回は、通信速度も含めて、ホストがレッスンをするために行うべき準備についてお伝えします。

④へ続く。